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今日の朝も「輝く粉雪」に包まれながら出勤しました。
相変わらずとても綺麗で、出勤が楽しくなってしまいます。

ところで、同じような、とても細かくキラキラと光る物でも、軌道上のスペースデブリはとても困った存在です。以前の記事でも紹介した通り、ほんの小さな金属の欠片が、軌道上でのあらゆる活動に対する危険になってしまいます。

各国の宇宙開発の現場においても、いかにデブリを減らし、持続可能な宇宙開発を行うかといったことが非常に大きな問題として取り上げられるようになり、(数十年前の環境問題と同様)これまでなかなか「実行」が伴わなかったデブリ問題にも、少しづつの進展が見られようとしているさなか、先週ショッキングなニュースが世界を駆け巡りました。

先週、中国がミサイルにより、軌道上の自国の用済みの衛星を破壊したようです。対衛星攻撃兵器の実験を行ったということですが、複数のソースにより、実験が成功したと伝えられています。

この実験により、高度850km程度を周回していた、衛星軌道の周囲には、無数のスペースデブリが発生したはずです。現状の技術では、デブリを積極的に回収することが難しく、長い期間、これらのデブリは軌道上を漂うでしょう。
なぜ、中国は、こんな実験を実施しなければならなかったのかと、非常にやるせない思いをしています。

Space Debris


ですが、実は、2000年の中国の宇宙開発白書や、2006年の中国の国務院がまとめた宇宙航空事業のビジョンには、

『中国は国際機関間宇宙デブリ調整委員会(IADC)のさまざまな活動に積極的に参加し、中国「宇宙デブリ行動計画」を始動させ、宇宙デブリ研究分野の国際交流と協力を強化している。』

とあります。中国がIADCに参加しているのも事実で、今回の実験と、国の宇宙開発のビジョンを示す「白書」などが真っ向から相反するのは興味深いです。

もちろん想像の域を出ませんが、中国、と一言に言っても、さまざまな組織や立場、それぞれの政策があるのでしょう。今回の実験が与える影響などを思い、とても辛い思いをした中国の宇宙開発に関わる技術者も多いのだろうな、と考えてしまいました。

また、中国だけではなく、新聞報道にあるように、この実験により、米政府内の対中強硬派の発言権が増し、米国の宇宙開発計画にも大きな影響を与えるのでは無いかと心配しています。

人類の知の領域を切り開く宇宙科学や、災害対応などを目的とする地球観測、有人宇宙活動の領域を広げる様々な研究が、このあおりを受けるということが無いといいのですが。

国策として宇宙開発を行っている以上、理想論だけで宇宙開発を進めることができないことも分かります。
ですが、そのような中で宇宙開発の現場に立つ、一エンジニアとしては、さまざまな問題を解決するために、日々、技術を高めることに力を尽くすことを、まずは本分とすべきなのでしょう。

エンジニアでいられる間、精一杯、頑張りたいと思います。


<情報ソース等へのリンク>
2000年の中国の宇宙開発白書(和訳版)
2006年中国国務省 宇宙開発に関するビジョン(和訳版)
CNNニュース記事(英文)
Space Dailyニュース記事(英文)

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